2018/08/03
こんにちは名古屋市瑞穂区のパーソナルトレーナーの田島雅彦です。
背骨を動かす、体幹の体操のまとめです。
・3面の要素を押さえる
これまでにも何度か書いていますが、体の動かし方の基本となるのが、3面の運動になります。
矢状面、前額面、水平面の動き。
ちょっと名前違ったりしてますが、呼び方はあまり統一されてないようです
体幹(脊椎)を動かす体操ではそれぞれ、
矢状面 → 前後屈(前屈・後屈 ~指がどこまで届くかな その1)
前額面 → 左右側屈(側屈 ~ 体側を伸ばそう その1)
水平面 → 左右回旋(回旋 ~どこまで振り返れるかな 体幹を捻る運動 その1)
があてはまります。それぞれの体操で、いくつかパターンをご紹介してきましたが、曲がる部分や曲げ方は一つだけではありません。
一つの面の動きでも、脊椎は細かく分かれていて、それぞれの部位が可動域を持っているし、股関節や肩関節、足関節などの動きも繋げて考えると、色んな部分から曲げられます。固定する部位と動かす部位、更に動かす方向などを変えて色々な動き方をすることができます。
複数の面に跨った動きでは斜めの動きや回す動き(腰回しとか)もあるでしょう。
例えば骨盤の動きから見るととこれは前屈ではなく後屈のパターンになります。
・健康には多面的な運動が必要
人間の体は色んな方向に動かせるようにできています。でも特定の動きしかしないと、使っていない部分はどんどん硬くなったり弱くなったりして出来なくなってしまいます。使ってない機能は衰える、廃用性の原則です。(短い可動域で単一面での運動だけを続けていると確実に体は硬くなります。ランニングとかエンデュランス系は要注意。)
また逆に一つの方向の動きに痛みや可動域制限等の問題があるとしても、その方向の動きばかりではなく他の方向の動きをやるとその問題のある方向の動きも改善されます。
(上の写真の動きはハムストリングの硬い人はすぐ骨盤が後傾して腰が丸まってしまい中々深く体を倒すことができませんが、それだけを繰り返すより骨盤の左右傾や回旋の運動もやった方が動作を改善しやすくなります。)
そんなこんなで、体操には多面的な動きが必要です。人間の体はいろんな動きが出来るので色んな動きをしましょう。ただし無理の無いように。慣れないのに変な動きをしようとして痛めたりしないようにはしましょう。
色んな体の動かし方を試すうえで自分の体の癖などに気付くこともあるでしょう。いろんな動きをして自由に動かせるつもりでいたら、実は特定のパターンにはまっている、なんてことも有り得ます。
・全身を動かそう
先日引退した中日の山本昌投手は怪我をしない投球フォームの秘訣として「大きく使うこと」を挙げていました。大きく使うとはどういうことでしょう、肩だけ大きく動けばよいでしょうか、それとも踏み出す足幅が大きければ良いでしょうか。当然“どこかだけ”ではありませんね、全身を連動させて大きく使う必要があるでしょう。
肩甲骨(肩関節)・脊椎・骨盤(股関節)を中心にそれこそ手の指先から足の指先まで。
ただ一方、多面的な動きの必要性はそのまま負荷をかけたトレーニングにあてはまるわけではありません。負荷がかかる方向と、負荷をかけたい動きを一致させることが難しいパターンは多いです。またやり方によっては、わずかな負荷でも危険になってしまう動きもあります。そこは注意が必要です。
これからさあ運動をしようという時、ストレッチだトレーニングだの言う以前に体の動かし方使い方の基本として体操があると僕は考えています。スポーツのためだけでなく、日常でも身体を機能的・健康的に維持する上で体操は必須です。
上手に体操できるようになると、本当に体は動きやすくなります。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
「体操を効果的に行うための体の3面の動き ~ 下半身編」
「体操を効果的に行うための体の3面の動き ~ 上半身編」
「体操 ~ 日常の合間に体を動かそう」